Motor Control モーターコントロールについて 勉強ノート

Motor Control モーターコントロールとは

モーターコントロールという概念は神経科学(神経生理学・神経解剖学)、計算科学(計算モデル・ロボット類推)、心理学(行動・認知・社会形成)の分野の集合体 (1) であり、研究された結果が臨床やリハビリで応用されている。

(1) https://www.nature.com/articles/nn.3978#:~:text=A study shows that reward,distinct influences on motor adaptation.&text=Carrot or stick%3A the manner,%2C sports%2C therapy and beyond.

運動学習とは

Motor learning. 最小のエネルギーで最大のパフォーマンスを発揮できるようになることが運動学習の目的である。運動学習はフィードフォーワード制御とフィードバック制御が関わっている。

フィードバック制御は体性感覚・視覚からの入力があった後、処理され出力されるので複雑な運動には対応できない。

フィードフォーワード制御は計画した運動が実行されるように過去の経験を使って予測的に制御される。(2)

(2) Shadmehr R, Krakauer JW. A computational neuroanatomy for motor control. Exp Brain Res. 2008;185(3):359-381. doi:10.1007/s00221-008-1280-5

運動学習戦略と脳機能

運動学習戦略を語る上で無視できない研究がこちら。

強化学習 reinforcement learning

大脳基底核回路。中脳の黒質ドーパミン細胞から送られる報酬信号による経路。

ドーパミン神経細胞が大きな役割をはたす。ドーパミン神経細胞は「行動を起こす際に期待した報酬の量」と「行動の結果実際に得られた報酬の量」の誤差に応じて興奮する。つまり、何かしらの行動において思っていたよりも良い結果もしくは悪い結果が出た場合この回路が活性化される。(3) クライアントのモチベーション管理を考える上では重要となる経路である。

(3) Schultz W. Behavioral dopamine signals. Trends Neurosci. 2007;30(5):203-210. doi:10.1016/j.tins.2007.03.007

教師あり学習 supervised learning

小脳回路。下オリーブ核から登上繊維

誤差情報は下オリーブ核・登上繊維から誤作動に関与していた平行繊維にシナプス入力され、長期抑制されることによって修正される。この過程は運動学習にとって非常に重要であると考えられている.(4)

(4) Ishikawa T, Tomatsu S, Tsunoda Y, Lee J, Hoffman DS, Kakei S. Releasing dentate nucleus cells from Purkinje cell inhibition generates output from the cerebrocerebellum. PLoS One. 2014;9(10):e108774. Published 2014 Oct 3. doi:10.1371/journal.pone.0108774

この学習過程によって小脳において形成される運動記憶は内部モデルといわれる。

小脳は学習初期においては内部モデルを構築する役割を果たし、学習後期には速く滑らかな運動制御に寄与するとされている。

教師なし学習 unsupervised learning

大脳皮質。記憶・身体イメージや注意ワーキングメモリーに関連。

(3) Doya K. Complementary roles of basal ganglia and cerebellum in learning and motor control. Curr Opin Neurobiol. 2000;10(6):732-739. doi:10.1016/s0959-4388(00)00153-7


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