膝関節におこる加齢に伴う変性変化。変形性膝関節症についての勉強ノート

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病院で働くならアスレティックトレーナーでも変形性関節症の知識は必須。スポーツ障害だけ知っていてもダメ。

僕が通ったBOC認定校では正直あまり変形性膝関節症について詳しく学びませんでした。やっぱりアスレティックトレーナーはアスリートと接することが多く、膝OAを抱える患者層に接することはあまりないです。

しかし、実際に日本のスポーツ整形外科で働いてみると一般患者さんで変形性関節症を持っている方は多く、膝・股関節・腰・肩に何らかの問題を抱える方はとても多いです。

ということでBOCに合格してこれから病院で働こうと思っている1年目のATCの方なんかは一般整形外科疾患の勉強を進めておくと良いかもしれません

(アスリートのスポーツ障害をみることも楽しいですが、一般整形外科疾患をみることもとても楽しいです。トレーニングを考える上ではアスリートであれ、一般の方であれ思考プロセスは基本的に同じです。対象によって処方するトレーニングの強度や変数が異なるだけです。)

変形性膝関節症 (Osteoarthritis of the knee)

膝OAは関節軟骨の退行性変化による関節変形と機能障害をきたす疾患。

Kellgren-Lawrence分類

Grade 2: 骨棘形成が明瞭

Grade 3: 関節裂隙狭小化が明瞭

Grade 4: 関節変形が明瞭

X-P, MRI

X-P: 主に正面像、側面像、軸射像にて  荷重か非荷重でも裂隙が変化するので注意

MRI: プロトン密度強調矢状面→軟骨摩耗の評価

治療

まずは保存療法で疼痛や機能障害を最小限に。しかし、どれだけ優秀なリハビリをおこなっても関節軟骨の進行を完全に予防することはできない。減量などにより進行を遅らせることは可。

Kellgren-Lawrence分類でgrade4に進行したり、疼痛や機能障害がADLに多大な影響を及ぼす場合はTKA検討。人工関節にも寿命があるので、あまりに早期のTKAは患者が高齢になってから再手術が必要となる。これは負担が大きい。

よって1回目の手術を思い切って早めの年齢で行うか、1回目の手術をできるだけ遅らせるか、どちらかの選択を迫られることが多い。

初めてTKA術後の方のリハビリを横目に見た時、術後割と早い段階で全荷重できていたことに驚きました。今まで膝の手術といえばACLR、術後しばらくは免荷だったので、そのイメージばかりが頭にありました。

特発性骨壊死 (Idiopathic osteonecrosis)

初期膝OAとの鑑別が重要。性別・年齢だけで初期膝OAと決めつけずに特発性骨壊死 (Idiopathic osteonecrosis)があるかもしれないと頭の片隅におきながら問診等を進める必要がある。

60歳以降の女性で特に誘因なく急激に膝痛を発症する場合がある。

大腿骨内側顆に生じることが多い。よって同部位の圧痛も丁寧に行う。

膝OAは関節裂隙に圧痛がある場合が多い。

軟骨下骨に生じた脆弱性骨折が十分に修復せず、壊死にいたるのではと推察されている。(1)

(1) Lotke PA, Ecker ML. Osteonecrosis of the knee. J Bone Joint Surg Am. 1988;70(3):470-473.

画像検査

MRI: T1強調像→軟骨下骨の一部に低信号。壊死と浮腫の領域は低信号の蛇行したラインで区別される

T2強調像→浮腫は高信号域として反映される


アスレティックトレーニング 勉強ノート
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林 俊之介 ATC/CSCS/PHI Pilates Japan Instructor

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