歩行の運動力学について その1

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歩行時の運動力学について

まずスクワット動作と歩行において運動力学的に大きく異なる点は何かを考える。スクワット動作は支持基底面が変わらないが、歩行においては支持基底面よりも重心が前方に位置する状態をうまくコントロールする必要がある。

歩行時の鉛直方向の床反力の変化

歩行では鉛直方向の床反力は変化が生じる。そのため、速度や加速度にも変化が生じる。

力は質量と加速度の掛け算なので、鉛直方向の加速度が変化すれば床反力が変化する。加速度は速度の変化率なので速度変化で考えても良い

まずイニシャルコンタクトのあとローディングレスポンスあたりで下向きの速度が上向きに切り替わる。これは重力に逆らった方向となる。

ミッドスタンスあたりで上向きの速度が逆の下向きに切り替わる。この時は重力と同じ方向となる。

ローディングレスポンスとは?

歩行周期の0−20%にあたる

歩行時の鉛直方向の床反力の変化

ローディングレスポンスにおいては後方への力が発生する。

矢状面におけるイニシャルコンタクト時の足関節モーメント

床反力などにより生じる関節まわりのモーメントを外的モーメント。

筋張力により生じるものを内的モーメント。

この両者のバランスによって身体運動はコントロールされている。

イニシャルコンタクト時の足関節モーメントを考える時は床反力がかかる位置と関節位置をおさえる。この場合は踵に床反力が発生し、踵は距腿関節よりも後方に位置する。よって足関節を底屈させる外的モーメントが発生する。このモーメントに対して前脛骨筋などが背屈方向に内的モーメントを作り出す。

仮に内的モーメントが発生しないと底屈速度が制御されず、足底が勢いよくバタッとついてしまう。(Drop foot 下垂足)

矢状面でのローディングレスポンスにおける膝関節と股関節のモーメント

ローディングレスポンス時は床反力は後ろ向きとなる。その際、膝関節は15度、股関節は20度ほど屈曲している。この時に膝関節屈曲角度が極端に浅いと床反力による外的モーメントは筋力による内的モーメントによって相殺されないので軸圧として膝関節や股関節に大きな負担をかける。

また、仮に膝関節が15度、股関節が20度ほど屈曲しているでまったく筋活動がおこらないと膝と股関節はさらに屈曲してしまい、膝から崩れ落ちるようになってしまう。普通に歩行できているということはローディングレスポンスにおいて膝関節では大腿四頭筋が収縮し、股関節では大臀筋とハムストリングが収縮しているということである。

片麻痺患者では(まだ実際に僕は現場でみたことはありませんが)股関節の伸展が不十分となり、体幹が前傾することがよく見られるそうです (2)

参考図書

2.


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林 俊之介 ATC/CSCS/PHI Pilates Japan Instructor

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