椎間板障害とその解剖

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解剖

頚椎

Luschka関節(ルシュカ関節)は椎間孔の前壁を形成し、神経根や椎骨動脈と接している。変性変化による骨棘形成で神経症状を惹起する場合がある。

Jackson testでは頚椎後屈による症状惹起を陽性とする。症状が惹起する機序としては頚椎後屈によって上位椎体後下縁と下位椎弓上縁の距離が狭小することによることが多い。

頚椎においては脊髄髄節は脊椎より1髄節頭側に存在する。C4/5椎間高位にはC6髄節が存在する。頸部の神経根は硬膜からの分岐角度が腰部の神経根と比べて水平に近いことに留意する。

黄色靱帯によって脊髄が絞扼されることがある。この絞扼は椎体の後方すべりや椎体後方骨棘によって発生する。

胸椎

脊髄円錐下端部の高位は第一腰椎高位に位置する。

腰椎

関節間部(pars interarticularis)は上関節突起基部と下関節突起基部の間の部分で椎弓根との接合部に当たる

椎間孔靱帯は浅層と深層に分かれる。浅層はsuperior corporotransverse ligamentとinferior corporotransverse ligamentで形成される。深層は椎間孔を水平に横切り、椎間孔の上下端を区分するtransforaminal ligamentである。これらの靱帯によって区分されたスペースを上から順に動脈、神経根、静脈が通る。

Lumbosacral hoodはL5/S1椎間孔靱帯の浅層。

腰仙椎部神経根は後根によって形成されたDRG(後根神経節)に前根が加わる。

後根神経節の局在は3タイプに分類される。Intraspinal type, intraforaminal type, and extraforaminal typeとなる。Intraspinal typeにおいて圧痕形成頻度が高い。これを説明する要因として後根神経節が中枢側に存在する時、神経根分岐高位が頭側に存在していることがあげられる。つまりIntraspinal typeにおいては後根神経節が神経根管に局在するので後根神経節が神経根管内に占める割合が高くなることによって圧痕形成頻度が高くなると考えられる。

陰部大腿神経は大腰筋を貫通する。

椎間板障害

概要

椎間板変性と腰痛

変性した椎間板は衝撃吸収能が低下する。その椎間板に大きな外力が作用すると繊維輪に損傷が生じる。正常な椎間板には侵害受容器は存在していない。しかし、椎間板に損傷が起こると炎症生のサイトカインが放出され、組織治癒のために血管・神経が侵入してくる(1)(2) 。この状態で再度外力が伝わると鋭い腰痛となる。

症状

座位で辛い←腰椎の前弯が減少する姿勢では辛い
立位で症状軽快←腰椎の前弯を保てる姿勢では症状軽快

椎間関節障害の症状との違い

立位の持続により腰椎前弯を維持する時間が増えると症状が悪化する場合が多い
椎間板障害では立位で軽快する場合が多い

仙腸関節障害の症状との違い

片脚荷重が仙腸関節への圧迫力となり痛みが発生することがある。椎間板障害と見分ける特異的な症状はあまりないので仙腸関節の圧痛所見などを丁寧にとることで鑑別する。

評価

Kemp手技

僕がアメリカにいた時はこのテスト方法は知りませんでした。

テスト方法:腰椎を左右斜め後ろに伸展させる
陽性:①椎間関節の痛み ②下肢痛
解釈:①椎間関節障害 腰椎分離症 ②腰部脊柱管狭窄症(神経根が後方より圧迫されることによって起こる)

参考文献

  1. Nerve ingrowth into diseased intervertebral disc in chronic back pain. Freemont AJ, Peacock TE, Goupille P, Hoyland JA, O’Brien J, Jayson MI. Lancet. 1997 Jul 19;350(9072):178-81.
  2. Healing of a painful intervertebral disc should not be confused with reversing disc degeneration: implications for physical therapies for discogenic back pain. Adams MA, Stefanakis M, Dolan P. Clin Biomech (Bristol, Avon). 2010 Dec;25(10):961-71. doi: 10.1016/j.clinbiomech.2010.07.016. Epub 2010 Aug 23. Review.


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林 俊之介 ATC/CSCS/PHI Pilates Japan Instructor

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