リトルリーガーズショルダーとは?投球障害の概要

Little Leaguer's Shoulder – Everything You Need To Know – Dr. Nabil Ebraheim

はじめに

上腕骨近位骨端線障害は1953年にDr. Dotterが”Little Leaguer’s Shoulder”として報告したのが最初とされている。

1: DOTTER WE. Little leaguer's shoulder: a fracture of the proximal epiphysial
cartilage of the humerus due to baseball pitching. Guthrie Clin Bull. 1953
Jul;23(1):68-72. PubMed PMID: 13084000.

原因

小・中学生は投球フォームが未完成な場合が多いです。

不良なフォームで投球を続けると、上腕骨に対する負荷が大きくなり骨端線損傷を引き起こす危険性が高くなります。

投球動作を繰り返し行うことによって成長段階にある骨に対してねじれや引っ張りが加わることで上腕骨近位骨端線が離開(離れてしまうこと)されます。

解剖

成長段階の骨には骨端線とよばれる成長軟骨板があり、この部位が骨の伸びていく場所です。

骨が成長する部分が力学的ストレスに脆弱な部位となります。

投球動作を繰り返す負荷により上腕骨近位骨端線に離開が生じます

好発年齢

8~15歳前後に生じやすい障害です。

骨端線が閉鎖していない場合において発症率が上がります。

症状

初期は投球時の肩痛のみ。投球していない時は痛くない。

重症の場合は日常生活でも症状が出ることがある

鑑別診断

骨端症・骨端炎: 上腕骨近位骨端線が実際に離開していなくても同部位に炎症が発生し、痛みがでることがあります

除外すべき傷害としては三角筋下滑液包炎(subdeltoid bursitis)が挙げられます。

分類

Stage 1 : 外側部分のみが障害されて、この部分の骨化が障害されて透亮部となり、外側の骨端線が離開したようにめえる

Stage 2 : 骨端線の障害が全体におよび透亮部が離開したように骨端全体に及ぶ

Stage 3 : 骨化障害が起こった肥大軟骨層でメカニカルな破綻が生じて、骨端が辷っている

Kanematsu Y, Matsuura T, Kashiwaguchi S, Iwase T, Suzue N, Iwame T, Fukuta S, Hamada D, Goto T, Sairyo K. Epidemiology of shoulder injuries in young baseball players and grading of radiologic findings of Little Leaguer’s shoulder. J. Med. Invest. 2015;62(3-4):123-5

治療

ローテーターカフの強化(傷害部位に負荷がかかりすぎないように慎重に強度設定を行いながら)

不要な投球フォームを改善

投球中止(症状にもよりますが、2〜3ヶ月に及ぶことも)

予防

シンプルに投げすぎを防ぐこと

良好な投球アライメントで競技を続けること

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林 俊之介 ATC/CSCS/PHI Pilates Japan Instructor

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